皆生温泉や美保関を歩いていると、
この地域の旅には、景色や温泉とは別の、
静かな時間が流れていることに気づきます。
にぎやかな観光地ではありませんが、
港町の奥に、ひっそりと佇む場所があります。
それが美保神社です。
美保神社を参拝
美保神社を参拝しました。冷たい空気の中、境内はとても静かで、外国人観光客や家族連れの足音だけが響いていました。
観光地の神社というよりも、地域に根付いた祈りの場という印象です。にぎやかさはありませんが、その分、落ち着いて参拝することができました。
本殿は立派で、この地域の特徴でもある「大社造り」になっており、出雲大社と同じ形式です。華やかさというよりも、厳かな空気が漂っていました。

恵比須様と家族愛・商売繁盛の伝説
前の記事でも書きましたが、恵比須様(事代主神)を祀るこちらは、漁師の神様でもあり、
全国3385の恵比須神社の総本宮です。
商いに携わる人が、この神社を大切にしてきた理由が、少しわかる気がします。
一方で、出雲大社にいらっしゃる大国主命と、妻の三穂津姫命との間に生まれた恵比須様は、
「家族愛」を象徴する神様でもあり、出雲大社と美保神社を両方お参りすることで、
よき縁が生まれる、とも言われています。(出雲のタクシーの運転手さん談より)
「ざつ旅」という漫画の12巻でも美保神社が取り上げられており、
「両参り(出雲大社と美保神社両方をお参りするとよい)」についても書かれています。
御朱印体験
私の一つ前の方が御朱印を書いてもらっていました。
寒い中、巫女さんは手袋をせず、静かに筆を動かしていました。その姿はとても落ち着いていて、自然とこちらも背筋が伸びるような気持ちになります。
派手な演出はありませんが、静かな所作のひとつひとつが、この場所の空気を表しているようでした。
姿勢や表情はとても美しく、つつましくて、場の空気そのものが澄んでいくようでした。
そのあと、絵馬を購入しようとしていた私は手袋をしたままでしたが、自然とそれを外していました。
ここは、そんなふうに人の所作まで正してくれる、凛とした気持ちにさせてくれる神社でした。

石畳の街を散策
お参りの後は、青石畳通りを散策しました。
陶芸の置物屋さんや地酒屋さん、お醤油屋さん、アートギャラリーなどが点在していますが、全体的にとても静かな通りです。時間帯によっては、人通りも多くありません。
にぎやかな観光地のような活気はありませんが、ゆっくり歩きながら、昔の港町の雰囲気を感じることができます。路地も多く、少し覗いてみると、また違った景色に出会えます。
青石畳通りの入り口横には無料の休憩室もあり、鳥取や島根の観光情報のパンフレットが置かれていました。
この土地の物語
美保関の宿
-国文化財の宿 旅館美保館この町へと向かう静かな道について
-神仏の通ひ路|松江と美保関をつなぐ、静かな水辺の道
さらに東へ進むと、鳥取の海へとつながっていきます
-皆生温泉|日帰り温泉「汐の湯」
-夢のようで、少しこわい|鳥取の日本海と白兎神社の記憶
