出雲大社周辺の日本建築の宿と庭の風景

山陰の文化財の宿|時をつなぐ、静かな宿の佇まいをめぐる

山陰の文化財の宿一覧

・日の出館(出雲大社に最も近い文化財の宿)

・保性館(玉造温泉に残る皇室ゆかりの宿)

・美保館(港町美保関の文化財旅館)

・木屋旅館(明治・大正・昭和の湯治文化を伝える宿)

・大橋旅館(職人建築と三徳川を望む文化財の宿)

※ローカル目線で、土地の時間や文化の気配を感じられる宿を紹介しています。

1.神話・出雲の土地(島根県)にとまる

出雲大社神門前通り

出雲神話の舞台に泊まるなら、「日の出館」と「保性館」。

建物として残された空間に身を置くことで、神話が根付くこの土地に流れてきた時間や、人々の暮らしの積み重なりを、静かに感じることができます。

「日の出館」は出雲大社神門前に位置し、「保性館」は、日本最古の温泉地とも言われる「玉造温泉(たまつくり温泉)」に位置しています。

玉造は、出雲大社の神事に用いられた勾玉の産地として栄えた土地です。

古代には玉作りの職人たちが暮らし、出雲大社を支える神聖な場所のひとつでもありました。

玉造温泉を流れる玉湯川
玉造温泉には、温泉街を歩きながら気軽に立ち寄れる足湯スポットもあります。

出雲大社と玉造温泉は、それぞれ神話と祈りを今に伝える場所であり、古くから深く結びついてきた土地でもあります。

また、どちらの宿も日本海で獲れた魚介や地元食材を使った料理でも知られています。

日の出館

Hinodekan

神門前に位置する出雲大社から徒歩3分の創業130年の老舗旅館。

出雲大社への朝参りも叶うロケーション。静かに神話の舞台を味わえます。

日本庭園を望む縁側や美しく敷き詰められた畳の間、床の間の掛け軸。

出雲地方ならではの木造建築の趣と、建物の陰影を感じられる宿です。

出雲大社に一番近い文化財の宿

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▽江戸の面影を残す、和の空間。

▽夜の静けさに包まれた、木造旅館の廊下。

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保性館

Hoseikan

日本最古の温泉地と言われる「玉造温泉(たまつくり温泉)」の中にある創業300年の老舗旅館。

敷地内には緑豊かな日本庭園が広がり、昭和天皇の宿泊のために建てられた「幽泉閣」の一部は文化財に指定されています。

「幽泉閣・紅梅閣」と「竹寿閣」「佳松閣」の4つの館からなしており、敷地内の建物全体が豪華。

温泉は「玉湯川(たまゆがわ)」の源泉から溢れるいにしえの湯の温泉を満喫できます。

玉造温泉で文化財に泊まるなら

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▽昭和の面影を今に伝える、幽泉亭の厳かな存在感。

▽玉造の歴史を感じながら、ゆっくりと過ごす和の空間。

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2.港町の宿(島根県)に泊まる

港町の時間を静かに味わうことのできる「美保館」。

美保関漁港から見える大山
港町「美保関」から見える大山

美保館の位置する「美保関(みほのせき)」は、出雲大社に祭られている「大国主命(オオクニヌシノカミ)」の息子であり、
「恵比須様」の名で親しまれる「事代主大神(ことしろぬしのおおかみ)」様が祀られた「美保神社」を抱えています。

お魚好きな恵比須様の神話をなぞるように、日本海で獲れた魚介類を味わえる土地です。

美保館

Mihokan

老舗割烹旅館。

明治41年に竣工し、2004年に国の登録有形文化財に登録された離れの木造の建物。

こちらの建物内では、現在も建具や電灯など当時のものが使われています。

文化財の建物が、そのまま昔ながらの港町に続く青石畳通りに溶け込むように存在しており、どこかタイムトリップしたような不思議な感覚に浸れます。

木造の文化財の横に建てられた新館は、最上階の露天風呂からは日本海を一望でき、また新たにジャズバーが創られています。

昔ながらの港町の趣に、新しい風が送り込まれ、変わらないものと引き継ぐものが交差しています。

美保館滞在の前後に日本海や大山を一望できる美保関展望に立ち寄るのもお勧め。
海の広さに心が洗われます。

港町の時間に泊まるなら

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▽青石畳の町に溶け込む、文化財の佇まい。

▽昔ながらの港町の気配が残る、美保関の和室。

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3.湯治文化(鳥取県)に根差した宿に泊まる

本格的な湯治文化を体験できる「木屋旅館」と「大橋旅館」。

複数ある自家源泉をそのまま使用しており源泉かけ流しのお湯を楽しめます。

「木屋旅館」と「大橋旅館」は、世界有数のラドン温泉で知られる温泉地、「三朝温泉(みささおんせん)」に位置しています。

三徳川にかかる三朝温泉名物の露天風呂

「三朝温泉」は「三晩泊まって三回朝を迎えると元気になる」との言い伝えから、その名がついたとされており、また日本遺産第1号に認定された温泉地です。

古くから民間療法の1つとして温泉に浸かる文化が浸透してきました。

どちらの宿も、地元の旬の食材を作った豪華なお料理でも定評です。

木屋旅館

Kiya Ryokan

明治元年から続く老舗旅館。

元々は、庄屋だった江戸時代の屋号『木屋』をそのままに、旅館専業となり今に至ります。

ラドン含有ラジウム塩化物泉、全て源泉かけ流しのお湯のため、本格的な湯治を経験できます。

磨き抜かれた艶やかな木造美と明治の館・大正の館・昭和の館、時代の流れを感じるレトロな雰囲気の客室に、タイムトリップした感覚を味わえます。(客室は明治、大正、昭和の館の中から選べます。)

ロビーには、江戸から大正期にかけて、使用されてきた家具や帳場、雑貨、調度品などが展示されています。

日本一危ない国宝鑑賞三徳山投入堂参拝ツアーガイドがいる宿としても有名。

明治・大正・昭和の時間が重なる、湯治の宿に泊まるなら

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▽断崖絶壁に建つ国宝・投入堂。参拝そのものが冒険のような体験です。

▽どこか懐かしい、レトロな客室の風景。

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大橋旅館

Ohashi Ryokan

明治期に創業し、現在の建物は昭和初期に建てられた旅館。

三徳川に沿うように本館や離れが軒を連ねており、宮大工の手によって年月をかけて造られた、こだわりの客室で知られています。

全ての客室を同じ造りにせず、また客室より三徳川や深緑の杜が眺められるよう仕上げられています。

波ガラスや桜板の上がり框など、大工さんの職人としてのこだわり、昭和初期の建築技術の高さを感じられるお宿。

三徳川に湧き出ていた温泉をそのまま湯舟に設えた、野趣あふれる岩風呂。

トリウム泉とラジウム泉の、他に類を見ないふたつの温泉成分が楽しめます。

三朝温泉の職人建築の宿に泊まるなら

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▽深い緑と川の音に包まれる、やわらかな時間。

▽職人の手仕事の美しさが残る、大橋旅館の客室。

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文化財として残された宿には、
その土地の時間や記憶が、静かに積み重なっています。

建物や空間に残された気配を感じながら過ごすことで、
旅の思い出に、土地の思い出がより深く染みわたっていくようです。