磨かれた廊下、少し軋む階段、
湯気の向こうに残る時間。
山陰にも、長い年月を重ねながら、
今も静かに人を迎え続けている宿があります。
ただそこに在ることの安心。
少し古びた木の艶や、昔ながらの温泉街の気配。
滞在することでほっとできる、山陰の宿を紹介します。
山陰のレトロな宿一覧
・すいてんかく(松江市・しんじ湖温泉)|宍道湖を望む、どこか懐かしい宿
・木屋旅館(三朝町・三朝温泉)|明治・大正・昭和の時間が重なる湯治宿
※ローカル目線で、歴史に根付いた心地よさや、趣を感じられる宿を紹介しています。
日の出館
Hinodekan
島根県出雲市・出雲大社門前
出雲大社の神門通りに面し、出雲大社まで徒歩数分の場所にある宿。
江戸時代から参拝者を迎えてきた歴史があり、
建物は国登録有形文化財に指定されています。
木造の建物、手入れされた庭、和の客室。
廊下に差し込む静かな光や、渋みのある木の艶に、
参拝の道すがら積み重ねられてきた時間を感じます。
参拝の余韻を、静かに味わうことのできる宿です。
【PR】日の出館の空室を見る▽江戸の時間が静かに残る、木造の空間。
▽夜の静けさに包まれた、木造旅館の廊下。
出雲の物語
– 出雲キルト美術館と木綿街道|水の記憶をたどる旅
– 稲佐の浜|砂と祈りのバトン
– 出雲ロマン街道|ただ在るということ
– 出雲神話とお酒|出雲だいこくエールとはまちの食卓
湯元玉井館
Yumoto Tamaikan
島根県松江市・玉造温泉
日本最古の湯とも言われ、出雲風土記にも登場する「玉造温泉(たまつくりおんせん)」の小さな老舗旅館。
客室の数は5室と限られており、
源泉かけ流しの露天風呂や部屋食の夕食など、落ち着いた滞在に向いた宿です。
木の階段や静かな廊下には、長い時間を重ねてきた旅館ならではの温もりがあります。
大きな宿の賑わいではなく、
限られた部屋数の中で、湯と食事をゆっくりと味わう時間。
玉造温泉の古えの湯の記憶に、静かにそっと身を預けたい人に似あう宿です。
▽静かに整えられた、趣ある客室で過ごす時間。
▽露天風呂客室「さつき」の湯に身をゆだねる、やすらぎのひととき。
玉造温泉の風景
– 玉造温泉|神話と勾玉の残る、日本最古の温泉地を歩く
– 出雲神話|大国主命と八上姫、恵比須誕生の物語
すいてんかく
Suitenkaku
島根県松江市・松江しんじ湖温泉
松江しんじ湖温泉にある、宍道湖を望む宿。
湖畔に湧く温泉、宍道湖七珍、日本海の幸を使ったお料理でも定評があり、
地元の人たちからも愛されてきた旅館。
宍道湖の夕日、しじみの味わい、松江城周辺の陰影のある街並み。
そうした土地の気配を抱えたまま、静かに泊まれる宿です。
変わらない安心感やどこか懐かしいお宿の雰囲気に、ほっとしたい時に訪れたくなります。
▽窓の向こうに、静かな宍道湖が広がります。
▽宍道湖と日本海の恵みを味わう、すいてんかくのお料理。
宍道湖の夕暮れ
– 宍道湖ふれあいパーク|始まりと終わりが重なる場所
– 松江大橋川沿いの夕暮れ — ゆっくりと伸びる柳の木の影
– 松江の街と陰影の文化
三井別館
Mitsui Bekkan
鳥取県米子市・皆生温泉
鳥取県米子市、皆生温泉(かいけおんせん)にある昭和レトロな温泉旅館。
皆生の源泉かけ流し、境港産紅ズワイガニや地元野菜を使った料理でも定評があり、
海遊ビーチまで徒歩2分のロケーション。
観光地として整えられすぎた宿というより、昔からある温泉街の日常に近い宿。
ロビーや館内の懐かしい雰囲気、
大浴場のケロリン桶のような昭和の気配に、力が抜けていきます。
一人でふらりと皆生温泉に来て、海を歩き、湯に入り、何もしない夜を過ごしたい時に似合います。
▽昔から変わらない、温泉街の宿の空気。
▽庭を眺めながら、ゆっくりと過ごす時間。
▽どこか懐かしい、昭和の時間が残るゲームコーナー。
▽変わらない温泉街の時間が残る、大浴場の風景。
日本海の海沿いの街を歩く
– 海から湧く皆生温泉|日帰り入浴「汐の湯」
– ふと迷い込んだ、つつじの咲く静かな街道
– 青い青い海|日本海を眺める夜の逃避行
木屋旅館
Kiya Ryokan
鳥取県東伯郡三朝町・三朝温泉
三朝温泉(みささおんせん)の中心にある、明治元年創業の湯宿。
ラジウム泉で知られた古き良き湯の宿として定評があり、
登録有形文化財の宿としても知られています。
明治、大正、昭和に建てられた旅館の建物が今も残り、
それぞれ異なる時代の空気を感じることができます。
磨かれた木の艶、少しずつ表情の違う廊下や階段、客室ごとに異なる意匠。
長い時間、人を迎え続けてきた建物ならではの落ち着きがあります。
三朝の本格的なラジウム泉に体を預けながら、
温泉街に積み重ねられてきた各時間の層を、静かに感じられる宿です。
▽明治・大正・昭和の時代が重なる、
館内が迷路のようになった木造建築の美。
▽時代ごとに異なる表情を持つ、木屋旅館の客室。
三朝温泉の湯治文化
– 三朝温泉|世界屈指のラドン泉で体を整える 源泉かけ流しの湯5選
まとめ
少し色褪せた暖簾。
長く使われてきた廊下。
湯気の染み込んだ木の匂い。
何度も人を迎えてきた部屋の静けさ。
一人で静かに旅をしたい時、こうした宿は、
変わらない安心を与えてくれる自分の呼吸を取り戻す場所になります。
