先日、松江の小泉八雲の旧居を訪れた記事をアップしました。
するとその日に、NHK「グレーテルのかまど」で、松江出身の佐野史郎さんが、八雲が愛したお菓子「黄味しぐれ」を紹介されていたと知りました。
番組は見損ねてしまいましたが、その偶然のタイミングに少し驚き、そしてうれしくなりました。
受け継がれていくもの|落雁「山川」と祖母の記憶
私が風流堂で一番好きなのは、ピンクと白の「落雁」と呼ばれる硬いお砂糖菓子です。
子供のころ、松江に住む祖母の家では抹茶を立ててのむ風習がありました。
その時に出される落雁の、かわいらしい色彩と、口に入れるとふっとやわらかく溶け出す甘い食感がずっと気に入っていました。
風流堂の本店は、いま祖母が眠る寺町にあります。
だから私にとって、和菓子と松江、祖母の記憶はひとつにつながっています。

学生のころ、夏休みだけ風流堂の工場でバイトをしたことがあります。
朝八時から夕方五時まで、土日を除いて毎日通いました。
仕事はこつこつとした手作業。
職人さんたちは厳しいまなざしで仕事をされていましたが、アルバイトの私にはとても親切でした。
職人さんからはいつも、
「そげんがんばらんでいいけんね」と言葉をかけてもらっていました。
その一言があたたかく、見守ってもらっていた安心感が、今でも胸に染みます。
また、社長が新しいお菓子の試作品について、アルバイトの私に意見を聞いてくださったこともありました。
お昼休みには、畳の部屋でニュースを見ながら、みんなでごろんと横になる時間もありました。
しずかで、まじめで、でもどこかやわらかい。
今振り返ると、とても進歩的で優しい職場でした。
風流堂のお菓子が長く愛されているのは、水の美しさや技術だけではなく、
作っている方たちの「しずかなぬくもり」をお菓子の甘さの中に秘めているからなのかもしれません。
この土地の物語
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